今日は、なにノムノ?
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ロゼワインとは? 赤ワイン・白ワインとの違いを詳しく解説!

ロゼワインとはどんなワインか知っていますか? 赤ワインと白ワインとの違いもよくわからないし、どんなときに飲めばいいかもわからない…そんなお悩みに応えて、この記事ではその造り方から、代表的な産地や合わせるお料理などを踏まえ、詳しく解説していきます。

ワイン初心者の方も、ワイン関連の資格をお持ちの方も、ぜひ御一読ください。

ロゼワインって何?

そもそも、ロゼワインとは、ピンク色を呈したワインのことを指します。

フランス語でロゼは「バラ色(ピンク色)」を意味します。実際のところ、ロゼワインの色は明るく淡いピンク色のものから、「これは赤ワインでは?」というような濃いものまで、バラエティに富んでいます。

代表産地としてまず挙げられるのは、南フランスのプロヴァンス地方でしょう。

プロヴァンスではフランスのロゼワインの約38%、世界のロゼワインの約10%を生産しているというのですから驚きですね。まさにロゼワイン生産の一大産地とも言うべきエリアでしょう。この地域では比較的軽やかなロゼワインが生産されます。

そしてさらに、フランスには2つの著名なロゼワインがあるのです。

1つは「ロゼ・ダンジュ」。

これはフランス北西部にあるロワール地方のアンジューという地域で生産されるワインです。色調は淡いサーモンピンクで、軽快な甘口のワインです(残糖7g/l以下の僅かな甘口)。

もう1つは「タヴェル・ロゼ」。

日本ではあまり知られていませんが、フランスでは非常に高い評価を得ています。色調が濃く、味わいもしっかりしているのが特徴でしょう。

ヘミングウェイが「エデンの園」の中で、「恋人たちには素敵なワイン」と紹介しているのも面白いエピソードです。

ロゼワインの現状

フランスではロゼワインの消費量が白ワインを上回っていて、3本に1本はロゼというほどの消費量です。

その背景には世界的な食の傾向が淡白に、軽やかになってきているというトレンドがあります。またロゼワインは赤ワインと白ワインの中間のような味わいを持つので、和食とも合わせやすいという特性があります。

日本ではまだその人気は加速しているとは言えませんが、フランス・プロヴァンス地方のアンジェリーナ・ジョリーとブラッド・ピットが所有する「シャトー ミラヴァル」など、注目を集めるロゼの登場により関心が高まりつつあります。

ロゼワインの造り方

ロゼワインについて「赤ワインと白ワインを混ぜたもの」というイメージが持たれていることもありますが、それは誤りで、むしろヨーロッパでは禁止されています。

ロゼワインの造り方を知ることで、赤ワインや、白ワインとの違いを理解することができます。

その造り方は「セニエ法」「直接圧搾法」「混醸法」と「ブレンド法」に分けられます。

●セニエ法

凝縮度の高い赤ワインを造るために抜かれた液体をベースにロゼワインを造る方法です。

黒葡萄を用いて果皮や種子も一緒に醸造を開始します。ここまでは赤ワインと同様の製法ですが、ほどよく液体が色付いたところで果醪(かもろみ)から液体を分離させ、白ワインのように低温で発酵を続けます。

●直接圧搾法

これは白ワインの醸造方法と似ています。

黒葡萄を破砕、圧搾して果汁を絞ります。葡萄のタンニンや色素が抽出されうっすら色付いた果汁を発酵させることでロゼワインを醸造します。セニエ法に比べると色合いは少し明るく、味わいも軽やかになります。

●混醸法

白葡萄と黒葡萄を醪の状態で混ぜて一緒に圧搾、醸造させる方法です(白ワインと赤ワインではないことがポイントです)。

●ブレンド法

白ワインと赤ワインを混ぜて造る方法です。ただこれはEUの規定により、ヨーロッパでは禁止されています。

※フランスのシャンパーニュ地方で製造されるスパークリングワインのみ、例外的に認められています。

ロゼワインの楽しみ方

これからの季節は屋外で過ごすことも増えてくるかと思いますが、そんな時にオススメしたいのがロゼワインです。テラス席のあるカフェで軽く1杯飲むのも良いですし、ピクニックに持って行くのも良いですね。チャーミングなピンク色がグラスに注がれただけで気分を高めてくれるでしょう。

合わせる料理も幅広く、ロゼワインを食事の最初から最後までボトルで楽しむのも良いものです。

ロゼワインに合う料理とは?

まずお試し頂きたいのが、南仏料理とプロヴァンスロゼの組み合わせです。

魚介、トマト、ハーブをふんだんに使用した料理ととてもよく合います。

特にオススメは「ニース風サラダ」です。トマト、固茹で卵、アンチョビ、ツナ、黒オリーブ、バジルなど食材たっぷりのサラダで、食材の豊かな塩味とミネラル感がワインにベストマッチします。

特定の料理とワインの組み合わせだけではありません。

お肉であれば豚肉や鶏肉、魚介類であれば海老や蛸、苺などのベリー系のフルーツ、お野菜であればトマトやパプリカなど、食材の色を意識するだけでぐっと相性がよくなります。

おすすめロゼワイン

・コート・ド・プロヴァンス レゼルヴ トラディション ロゼ / シャトー バルベランヌ

桃やアプリコットなどのフルーツの溌剌とした香りと、心地良い苦味が美味しいワインです。

・ボランジェ ロゼ

フランス・シャンパーニュ地方のアイ村に拠点を構える名門ボランジェが生産するロゼシャンパーニュで、ピノ・ノワールのみで造られた赤ワインを5%ほど加えて製造されます。豊かな芳香とボリューム感のある味わい、深く長い余韻を楽しめます。

最後に

如何でしたでしょうか。この記事で少しでもロゼワインに対して「知識や理解が深まった」「ますます興味が湧いた」、と思って頂ければ幸いです。

記事内容は記事作成時点の情報となります。

ソムリエ柴田 郁也(Shibata Fumiya)
ソムリエ柴田 郁也(Shibata Fumiya)

フランス料理店勤務時にソムリエに憧れ勉強を始め、23歳で日本ソムリエ協会認定ソムリエを取得。都内のミシュラン星付きのフランス料理店やビストロを経て現在中目黒B.B.S.DINING.にてソムリエとして勤務。