イタリアソムリエ養成コース体験記、第3弾! 今回は、留学時の日々の生活から、Livello 2(レベル2)の講義内容、そしてキャンティ・クラシコの試飲会の様子までお伝えいたします!
日々の生活
長いようで短い、約1カ月の滞在。日々どうやって過ごしていたかお伝えさせていただきます!
一日の流れ
授業は午前、午後に分かれており、午前はだいたい9:30スタートの12:30終わり。午後の授業までは2時間ほどあるので、一旦ホテルに戻って思い思いに過ごします。私はよく昼寝しておりました。そして午後は14:30〜18:00まで授業です。
朝食
私は毎朝何か作って食べていましたが、近所のバールで地元の人達とクロワッサンやブリオッシュと一緒にエスプレッソやカプチーノを飲むときも。飲み物はだいたい1〜2ユーロくらいで激安! また、面白いのが、カウンターで飲むのと、テーブル席で飲むのとで金額が変わってくるんです! もちろん、カウンターの方が安いです。先会計なので、レジで言葉通じるかな? とドキドキしながら注文して、カウンターで現地人気分を味わっておりました。
夕食
私の選んだコースには夕食が含まれていなかったので、毎日自炊です!(オプションで高いコースを選ぶと3食付きになります!)
毎日自炊は…と思うかもしれないですが、私の留学時のメンバーにイタリアンで働いていたシェフとソムリエがいたので、そのシェフ&ソムリエを先導にみんなで作って食べておりました!
「その時のメンバーが良かっただけでは?」と思われるかもしれませんが、スクールのスタッフさんに聞いたところ、たいてい同期メンバーに少なくとも一人はシェフがいるとのこと! ですので、メンバーに期待しましょう!(もちろん絶対確実というわけではありませんが。)
食材の買い出しは授業後にみんなで。歩いて3分くらいのところにも小さなスーパーはありましたが、15分歩けば大型スーパーがありました! 野菜はもちろん、チーズやお肉の種類なども充実していたので、よくそこに買いに行きました。
そこでトリッパ(牛のハチノス)を買ってトマト煮込みを作ったり…
花ズッキーニとアンチョビ、チーズを買って花ズッキーニのフリットを手作りしてみたり…
色々作っていました!
また、スーパーまでの道のりにパン屋さんや、ハム専門店もありました。ハム専門店でラルド(背脂の生ハム)を買って、パンに乗せてオーブンで焼けば何とも言えない…脂の旨味がギュッと詰まって、そこにハーブや塩胡椒のニュアンス。パンとの組み合わせがまた美味しくて…背徳の味わいでした。日本に帰ってきてから何度かラルドを試してみましたが、未だにあの時の味わいは超えられていません。
夕食のワインと量り売りのお店
夕食のワインには、なんと! 授業で余ったワインがもらえるんです! ラッキー! 人数にもよりますが、そこそこ余っているので、授業で使ったワインを夕食でも再度勉強できちゃうんです。
また、ビールも安いので、先にビールで乾杯してからワインを楽しんでおりました。しかし、酒飲みメンバーからすればそれでもお酒が足りない…そんな時はワインを量り売りしてくれるお店にGO!
ホテルから徒歩10分圏内にある量り売りのお店。ワインを選んで、量を伝えるとその分を瓶に注いでもらえるシステムです。ちなみに瓶は持参もOKで、無いと有料の瓶になりますが、返却すればキャッシュバックしてもらえます!
そんな感じで日々過ごしておりました!
Livello 2(レベル2)の講義内容
3部構成の授業です。Livello 1がワイン造りやテイスティングの基礎だとしたら、Livello 2ではテイスティングテクニックからイタリア及び世界のワイン産地について学びます。
1. テイスティングのテクニック
初回の授業では、より踏み込んだテイスティング方法とAIS方式のワインテイスティングの用語を使っての表現、そして専用シートを使ってのワインの点数の付け方を学びます。外観、香り、味わい、そして最後に全体のハーモニーがどうかなどを細かく点数化していき、ワインの評価の仕方を学べます。そして、今後の授業でのテイスティングは、すべてこの方法を使っていくことになります。
初回以降は、各州の紹介、ワイン作りの中心地、主な品種やDOCおよびDOCGワイン、そして郷土料理についての講義でした。
2. ヴァッレ・ダオスタ州/ピエモンテ州
3. ロンバルディア州/トレンティーノ・アルト・アディジェ州
4. ヴェネト州/フリウリ・ヴェネツィア・ジューリア州
5. トスカーナ州/リグーリア州
6. エミリア・ロマーニャ州/マルケ州
7. ウンブリア州/ラツィオ州
8. アブルッツォ州/モリーゼ州/カンパーニャ州
9. プーリア州/バジリカータ州/カラブリア州
10. シチリア州/サルデーニャ州
11. ヨーロッパ各国のワイン
12. フランスのワイン ――その1
13. フランスのワイン ――その2
14. 世界のワイン
15. テイスティング・評価の掘り下げ
教本はありますが、あまり使わず、パワーポイントを中心とした講義になるので、メモを取るのに必死!!! イタリアワインに明るくない私は知らない単語が出てきたらとりあえずメモして後から調べていました。
汚いのですが、当時の私のノートがこちら。
このように、一気にイタリア20州とフランス、そして世界のワインを勉強していきました!
キャンティ・クラシコの試飲会に行ってきました!
いくつかあるオプショナルツアーの一つ、2月中旬に行われるキャンティ・クラシコの試飲会(Anteprima Chianti Classico Collection 2017)に行ってきました!
バスでホテルからフィレンツェ市内の会場へ移動。
キャンティ・クラシコの造り手180社以上が参加するこの試飲会。
まず入り口で受付をして、グラス、バッグ、カタログをゲット。まだソムリエ資格を取れてもいないのに「SOMMELIER」と書いてあるネームタグをもらって密かにテンションアップ。
首から下げている赤いバックの中にグラスが入っております。
中に入ると各社のブースがズラーーーーーッ!
スクールのスタッフに誘導のもと、オススメの生産者からテイスティングしていきました。
もちろん全部回るのは難しいので、絞り込んで回って酔う前に終了!
ワインの他にも、フードのテイスティングもありました。オリーブオイルのテイスティングで、バニラアイスを一緒に提供されるという、初体験もありました!
今思えば、もっと知識があり生産者を知っていたら何十倍も楽しかったことでしょう……。しかし、貴重な体験ができて良かったです!
いかがでしたでしょうか?
次回は最後のLivello 3の講義内容をお伝えさせていただきます!
■参考
Associazione Italiana Sommelier japan
記事内容は記事作成時点の情報となります。
フリーランスソムリエ。
株式会社リクルートのゼクシィで営業を経験後、もっと海外を見たいと想い7ヶ月世界一周の旅へ。各国でワインが日常的に飲まれているのを目の当たりにし、もっと日本でもワインが身近になって欲しいと思い、ワインに携わる仕事をしようと決意して帰国。その後、AIS認定イタリアソムリエ養成コースをイタリアにて受講。インポーター、ワインスクールに勤務後、現在はフリーでワインバー、ワインイベントなどを開催している。JSAソムリエ保有。